真実の無農薬米

 

今まで食べたことのない

美味しい「お米」をいただきました。

 

これは、

 

きっと武士の時代から

日本人が

食べていたものと同じ「お米」

なのでは?と思うほど

 

噛めば甘さと香りが

口の中に広がり、

 

自然は凄い!とさえ

考えさせられるほどの

芸術的な「お米」です。

 

 

本日は

そんな日本の自然に感謝できる

素敵なイベントに

参加してきました。

 

 

平成26年6月7日

 

熊本県南関町の

山の元(はじめ)自然学校にて

第4回

棚田のほたるコンサートが開催。

 

棚田にて

無農薬で米作りをする傍ら、

子供たちに自然環境の大切さや

 

里山の多面的な機能について

体験を通じ

伝えていらっしゃる

「林田弘治」さんにお会いしました。

 

 

現地に到着して

林田さんにご挨拶した後、

 

さっそく

自分達が食べるための箸(はし)を

手作りします。

 

本日の美味しい食事を

食べるため

道具から自分達で作ります。

 

最近の子供たちは、

刃物で木を削るなんてことが

少ないのではないでしょうか?

 

今日は、大人も子供も

全員で作ってみます。

 

 

刃物の使い方を

丁寧に教えてくれる林田さん。

子供たちも熱心に聞いています。

 

現代では

このように

親子で一緒に竹を削ったり、

工作したりするようなことは

少ないですよね。

 

 

みんな楽しみながら

マイ箸を制作中。

 

道具は買うもの・・・

 

と思っている

現代っ子達には

刺激的だったかもしれませんね。

 

 

手作りで味わえる感動

という付加価値があります。

 

私達、大人は

子供達にこのような価値を

教えていかなければならない

と思います。

 

 

さて、

 

 

皆さんは

TVやインターネットで

「健康」というキーワードの

多くの商品を見ると思います。

 

新鮮野菜とか

無農薬という言葉も聞かれると

思いますが、

 

実際に「完全無農薬」

という形で農業に取り組む人は

本当に少ない。

 

少ないのです。

 

一般的に私達が見かけるものは

大量生産で作られ、

農家さんにお話を聞くと

 

自分達が食べる野菜だけは

別の畑で作っていると言う方も

いらっしゃいます。

 

農薬を散布しなければ

虫から守れない。

だから農薬を散布する。

 

手間をかければ

作れるけれど、大量には作れない。

 

だから農薬を散布する。

その農薬を散布したものを

自分達は食べない・・・

 

そんな話を農家の方が

していました。

 

ショックでしたが

 

 

完全に無農薬

という形は「てまひま」がかかる。

 

それは、もちろん生産者の

農業に対する愛情と

自然への感謝がないとできないし、

 

想像できないほど地道な努力の

繰り返しです。

 

そんな中

 

林田さんは

その「てまひま」を何十年も続けて

こられたのでした。

 

 

イベントに集まった皆様に

ご挨拶をされる林田さん

 

昭和20年代、

山の開墾、植林、米を主に土物、

(山芋、里芋、ゴボウ)白菜、

 

キャベツ、茄子などの

野菜栽培で生活し、

 

化学肥料農薬も無く、

肥料は人糞・牛糞堆肥が主で

子牛が走回る中、堆肥作りから農業に

取り組まれてきました。

 

また、林田さんのお爺さんは

「畦塗り」の指導が厳しく、

草一本あっても駄目と言われたそうです。

 

「畦塗り」とは 田んぼの土を、

田んぼを取り囲んでいる土の壁に

塗り付けて、割れ目や穴を

防ぐ防水加工をすることです。

 

小さなヒビや、

モグラやケラが開けた穴から

水が洩れるのを防ぎます。

 

水が洩れると、

水管理が困難になるだけではなく、

肥料の効果も低下、

 

そして何と言っても

「蛙」の住処を作ります。

 

 

蛙は害虫を食べてくれるので

 

農薬はいらず自然循環が継続でき、

無農薬米が育ちます。

 

さらに素晴らしいことは

生物多様性保全が保たれること。

 

昭和20年後半時代から

高度経済成長の波を被り

食料増産・便利さへの追求に

 

沢にいた生き物の

どじょう、ウナギ、どんこ

エビ等その他の生物が

絶滅していきました。

 

 

高度成長の負の遺産が

現在の集落の崩壊、

 

身心の荒廃、身体の素質が変化し

 

現代の様々な病気も増えたと

林田さんは語ります。

 

ここも奥のほうまで

棚田だったそうですが

今では杉の林になっています。

 

しかし、

林田さん達の地道な活動が

あるおかげで

昔ながらの棚田が守られています。

 

 

ちなみに

生き物は食べる、食べられる

という関係で繋がっています。

 

「つながりの輪」が

壊れると自然界のバランスが

崩れてしまします。

 

カエルは、害虫や

カマキリを食べ、

 

トリ(サシバ、フクロウ、トビ)や

ヘビは、

カエル、ノネズミ、

モグラなどを食べ、

 

トリの死骸は

土の養分になります。

 

 

イネや雑草は

 

土の養分を食べ、

ウンカやアオムシは

イネや雑草を食べます。

 

カマキリやトンボは

そのウンカやアオムシを食べます。

 

 

そして

 

そのトンボやカマキリを

 

最初に登場した

カエルが食べることで

生態系が循環しています。

 

棚田はフィルターとなって

水の汚れを取り除き、

 

また太陽に照らされ

蒸発した棚田の水は、

 

気温の上昇を防ぎ、

雲になって雨を降らせ、

空気を美しくします。

 

 

 

そして何より

棚田という存在があることによって

武士の時代から続く

「美しい日本の風景」が

存在するのです。

 

 

林田さんは

山の元(はじめ)自然学校を通じて

生存環境である自然を守る活動を

しています。

 

確かに外国からの輸入の中にも

素晴らしいものがたくさんある。

 

しかし、「美しい日本の原風景」は

林田さん達のような地道な

活動があってこそ存在していることを

私達はもっと知るべきではないか?

 

と思うのです。

 

 

林田さんの棚田には

東京、京都、福岡等から見学者が訪れ、

林田さんの活動は様々な分野で評価され

「くまもと環境賞」の個人部門も受賞。

 

それは「文化」として後世に残す

という志を持つ林田さんの活動が

大きく社会に貢献しているからです。

 

 

また、

この日は、棚田をステージに

素敵なコンサートが開催されました。

 

「音の和」をテーマに熊本県

玉名市を拠点に全国での演奏活動を

展開している夫婦ユニット。

「川原一紗さん」

「藤川潤司さん」のお二人です。

 

 

棚田に吹く爽やかな風と

美しい音楽が心を癒します。

 

様々な民族楽器が

森林の中で響きわたり

独特のハーモニーが誕生。

 

みなさん

とても癒されていました。

 

 

 

そして

次は、林田さん達が育てた

無農薬の棚田米と汁物を囲んでの

交流会です。

 

 

 

ボランティアの皆さんも

協力してみんなで作っています。

 

なんか

とっても美味しそうです。

 

 

そして前半に自分達で作った

竹の箸を使って

 

竹の食器と一緒に

美味しい無農薬米を

いただきます。

 

きっと戦国時代の合戦なんか

こんな感じで

食事したんじゃないかな?

 

なんて思うように

和の風情があっていいですね。

 

 

 

 

そして

この

 

炭火で釜で炊いた

林田さんの米。

 

美味しい。

日本に生まれて良かった

と思うほどの感動です。

 

 

 

このような素敵な時間を過ごし

自然の仕組みも

勉強させていただきました。

 

本日は子供達も本当に記念に残る

貴重な体験だったと思います。

 

ぜひ、多くの人が

農家と「日本の文化」について

考えていただければと思いました。

 

心のこもった一人が活動すれば

一人分が変わり、先人が残してくれた

私達の財産を次の世代に繋ぐことができる。

 

「無農薬米の真実」はここにある。

そう林田さんから学ばせていただいた

貴重な一日でした。

 

関係者の皆様に心より感謝いたします。

 

 

 

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