武士道の「美意識」を学ぶ。

アイラトビカズラ

 

 

「アイラトビカズラ」

 

という花をご存知でしょうか?

 

熊本県・山鹿(やまが)市街から

北東へ約14km、

 

「相良(あいら)寺」の周辺に咲く

 

とても貴重な花です。

 

 

 

 

 

この花が

 

なぜ?

貴重かと言いますと

 

日本では、

この場所にしか咲かない

ということで

 

国の特別天然記念物に

指定されている花だからです。

 

実際は、2000年9月に

長崎県の佐世保市の沖合に浮かぶ

 

九十九島の

「時計島(とこいしま)」

という島でも

自生していることが

発見されましたが

 

もともと日本では、

ここだけでしか

自生していないとされた花で

樹齢は1000年以上と言われます。

 

 

実際に相良寺に行ってみると

周辺の地図がありました。

 

 

 

よく見ると地図には

 

日本刀「同田貫」で

おなじみの菊池市

「稗方・ずだぬきエリア」周辺があり、

 

すぐ近くに「鞠智城」があります。

 

また、銀錯銘大刀(ぎんさくめいたち)

と呼ばれる

直刀に75字入りの

鉄刀が発見された

「江田船山古墳」もあります。

 

 

ここは

製鉄文化が古代からあった場所です。

 

そして、「製鉄」と共に「稲作」も

かなり古い時代からあったと

言われています。

 

 

ちなみに稲作と言えば

菊池市、玉名市、山鹿市、和水町の

3市1町で申請していた

 

「菊池川流域二千年の米作り」が

日本遺産に認定されたということで

大変おめでたいことですね。

 

写真:癒しの里「菊池市」公式サイトより

祝:日本遺産認定:菊池川流域二千年の米作り

 

実は、私が

 

この「アイラトビカズラ」に

興味を持ったのは、

この花が日本では、

 

この菊池川流域だけと聞いたからで

その後、花の原産がどこか?を調べたら

 

原産が中国・揚子江流域との事

だったからです。

 

それだけでは、とくに

興味を持たないところですが

 

 

実は

この菊池川流域から発見された

古代の土器に付着していた

籾痕のDNAを調べたところ

 

なんと

揚子江流域と一致した・・・

という

お話しを聞いたからでした。

 

アイラトビカズラが

なぜ遠く離れた熊本だけに

咲いているのか?

 

しかも、揚子江流域が原産の

この花があり、

そして籾痕のDNAが一致する・・

 

稲作のルーツ+

製鉄のルーツと

 

熊本と揚子江に咲く花に

何か関係があるのか?

なんて

古代のロマンに想いを馳せると

わくわくしてきます。

 

 

 

そんな気持ちで

アイラトビカズラを見学に行きました。

 

さきほどの

相良寺から300mほど

進んだところに

公園化された場所があります。

 

このような看板が立っており、

駐車場も用意されておりました。

 

 

 

 

階段を登ってみると

 

そこには

今まで見たことのない

不思議な花が咲いていました。

 

 

 

これが「アイラトビカズラ」。

確かに

これは日本の花ではないな〜

 

実は

同じ熊本の天草にも自生している

という話しも聞きました。

 

それにしても

日本と言うより

南国の花に見えますね。

 

 

現地の案内板には

下記のように書いてありました。

 

「マメ科のつる性の常緑木本。

つるは大きく、葉は濃緑色で光沢がある。

5月に太い茎を出し、

10~20個の暗紫色の

大きな蝶形の花をつける。

 

普通は結実しないが、

昭和37年に人工授粉により結実させた結果、

 

中国中部に分布する常春油麻藤と

同じ種類であることが確認された。

 

日本ではただ一本自生する

貴重な植物で、

樹令は約1000年と推定されている。

学 名:ムクナ センペルビーレンス

中国名:常春油麻藤(じょうしゅんゆまとう)」

 

 

詳しいことはわかりませんが

天然記念物なので

植物を傷つけることは禁止されています。

 

太古から続く

アイラトビカズラの花を

守っていきたいですね。

 

製鉄と稲作の謎を追い求めて

不思議な花と出会いました。

 

 

 

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